先輩スタッフの声

Voice01(臨床心理)

臨床心理課の仕事内容

 主な業務は、カウンセリング、入院患者様の個別面談、家族支援、心理検査です。他職種のスタッフと一緒に複数の患者様を対象とした治療プログラムの運営・実施にも携わっています。全業務を通して保育園・幼稚園、小学生~大学生、成人(20代~50代)と幅広い年齢層の方を担当しています。発達障害特性からくる生きづらさへの支援に携わることが多いです。不登校や思春期の問題、対人トラブル、うつ、強迫性障害などで悩まれているさまざまな方が来院されます。

〇カウンセリング、入院患者様の面談、家族支援
 カウンセリング等で個別に関わることができる業務は多いです。私の希望もあり、いろんな症状・疾患・年齢層の患者様を担当させてもらっています。スタッフが多いメリットもあり、患者様一人ひとりに合わした新しい心理的介入やプログラムを積極的に取り入れることもできます。また、医師を含め他職種と相談しやすく、定期的なカンファレンスだけでなく、必要に応じて臨時にミニカンファを行うことも多いです。

〇心理検査
 児童・思春期及び発達障害の方の専門外来、児童思春期病棟があることもあり、心理検査はウェクスラー式知能検査、K式、バウムテスト、P-Fスタディ、PARS-TRを実施することが多いです。検査の結果は、しっかりと分析する時間をとって、できるだけ丁寧に主治医の先生に伝えるようにしています。高岡病院グループの中には、療育、IMR、作業療法、デイケア、就労継続支援B型など色々な資源・サービスがあるので、患者様一人ひとりにあった支援につなげられるように心がけています。

〇治療プログラム
 各々の心理士が、特定のグループを対象とした治療プログラムに携わっています。私はリワークという治療プログラムを担当しており、週に数時間、MCT、SST、CBTなどのプログラムや面談を通して患者様の復職支援を行っています。長期的に集団を通して関わるため、患者様の“ふだん”に近い感情の揺れや気分の浮き沈み、考えや行動を観察することができ、よりリアルタイムで復職までの変化を一緒に実感しながら関わることができます。カウンセリングとはまた違った経験なので、カウンセリングや心理検査のアセスメント力アップにもつながっているように感じます。

高岡グループのいいところ

 「心理士がたくさんいること(経験年数は数年から数十年と層も厚いです)」、そして、「学派や技法に関係なく気軽に相談でき、お互いに意見交換ができる雰囲気があること」が、私にとっては大きな魅力であり、「この職場の強みでは?」と感じます。心理士という職業柄、一人でアセスメントし、カウンセリングを行い、一人で悩んで支援に行き詰まりを感じる…といったことも多いのではないかと思います。「患者様のためになっているのか?」「自分よがりな臨床になっていないか?」と思ったりすることも。そういった時に、先輩に相談したり、同僚と一緒に悩んだりできることが、私にとってはとても大切なことだと思っています。視点の広がり方や深まり方が違うなと感じていますし、同僚との切磋琢磨もいい刺激になっています。他職種とも連携しやすく、いろんな専門職の先輩・同僚と日々、患者様のことについて相談し、新しい視点や興味深い気づきを頂いています。
また、心理検査結果の推移やカウンセリングの経過など、先輩方が蓄積された過去の膨大な記録に触れることができる点も魅力の一つだと思います。治療の初めから終わりまでの流れを、先輩から生で聴くことができるメリットは大きいです。一人の患者様の年単位の経過を知ることができるので、自分が担当した患者様の“これから”をおおまかにイメージすることができ、アセスメントや支援につながっていると感じます。

新しい仲間へのメッセージ

 高岡病院グループの臨床心理課が、あなたの心理士としての更なる成長につながればと思っています。縦横関係なく気軽に相談ができ、職員同士のコミュニケーションはスムーズな職場だと思います。経験の少ない方には心理検査の実施や所見作成などにおいて、先輩心理士が丁寧に指導・サポートしてくれるので安心です。また、経験のある方もご応募頂けたらうれしいです。経験の多い少ないに関わらず、臨床を通して患者様に向き合い、時には一緒に悩み考えながら、お互いを高め合っていけたら素晴らしいなと思っています。一人でも多くの方からのご応募をお待ちしています。